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From Japanese society for quantitative biology
 
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==定量生物学について==
 
=== 定量<span style="color:blue">生物学</span>って何ですか?===
 
 
=== 定性的な生物学と定量的な生物学の使いどころはどこですか?===
 
=== 定量的な解析じゃないと理解できない生命現象ってなんですか?===
 
=== システムバイオロジーと何が違うんですか?===
 
=== 定量生物学と生物物理<span style="color:blue">学</span>の違いはなんですか? ===
 
生物物理学は生命現象を司る物理法則の理解を目的とし、物理学的観点や手法により生命現象を研究する学問分野です。定量生物学は生物物理学をその基盤の1つとしながらも細胞生物学、発生生物学、バイオイメージング、数理生物学など多岐にわたる分野を包括します。従来にない包括的定量解析により生命現象の設計原理・動作原理を明らかにすることが期待されます。(こんなかんじでしょうか?杉村さんが以前おっしゃっていたようにもっと分子細胞生物の技術も使うんだ、という点で差別化をつけたつもりですbyまえだ)
 
 
=== 定量生物学ってゆらぎの研究なんですか?===
 
<span style="color:blue">これは「定量的な解析じゃないと理解できない生命現象ってなんですか?」の項目で対象とする現象の一つである、と位置づければよいと思います。(まえだ)</span>
 
 
 
== 定量生物学の会について ==
 
== 定量生物学の会について ==
 
=== 「定量生物学の会」はどのようにして出来上がったのですか?===
 
=== 「定量生物学の会」はどのようにして出来上がったのですか?===
2007年11月25,26日に開催された「細胞を創る」研究会 0.0の会議後、新橋の駅前のコーヒーショップで世話人の黒澤・杉村・小林が話し合ったのがきっかけです。その後、世話人に前多、舟橋を加えて第一回・第二回の準備会を計画し、それぞれ2008年2月と3月に関東と関西で開催しました。
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2007年11月26日に開催された「細胞を創る」研究会0.0の会議後、世話人の黒澤・杉村・小林が話し合ったのがきっかけです。その後、世話人に前多、舟橋を加えて第一回・第二回の準備会を計画し、それぞれ2008年2月と3月に関東と関西で開催しました。
  
この準備会の参加者を中心に会のコアメンバーを結成し、その後準備会で最も要望の多かったMLを立ち上げ、推薦形式でのML運営を始めました。
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この準備会の参加者を中心に会のコアメンバーを結成し、その後準備会で最も要望の多かったメーリングリスト(ML)を立ち上げ、推薦形式でのML運営を始めました。
  
また、準備会計画段階で参加できなかった何人かの若手研究者から、オープンな会の要望が強かったことや、準備会参加者の要望などを受け、会のホームページ立ち上げおよび、オープンな年会、キャラバン企画へと結びついて現在に至ります。
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さらに、準備会参加者や準備会に参加できなかった若手研究者からオープンな会への要望が強かったことを受け、ホームページ立ち上げおよびオープンな年会とキャラバン企画へと結びついて現在に至ります。
  
<span style="color:red">
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=== 「定量生物学の会」の名称はどのようにして決まったんですか?===
ここの内容は、世話人決定→準備会開催→コアメンバー決定→ML立ち上げ、メンバー参加→web page立ち上げですか?
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「定量生物学の会」は準備会立ち上げの際に世話人が会の仮称として設定し、その後コアメンバーが議論を重ねて正式に会の名称として決定しました。議論の際には以下の候補が提案されていました。
</span>
 
 
 
=== 「定量生物学の会」の名称はどうして決まったんですか?===
 
「定量生物の会」という名称は、準備会立ち上げの際に準備会世話人の間で仮称として設定され、その後コアメンバーらの議論を経て決定されたものです。議論の際には以下のような名称が提案されていました。
 
  
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# 定量生物学の会
 
# 定量的生物学の会
 
# 定量的生物学の会
# 計量生物学の会
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# 計量生物学の会  
# 定量生物学の会
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# 解析生物学の会 (analytic biology)
# 硬派生物学の会(hardcore biology Japan)
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# 硬派生物学の会(hardcore biology)
  
=== 英語名称 「Japanese Society for Quantitative Biology」はどうして決まったんですか?===
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=== 英語名称 「Japanese Society for Quantitative Biology」はどのようにして決まったんですか?===
「定量生物の会」の英語名称、「Japanese Society for Quantitative Biology」は、コアメンバーらの議論を経て決定されました。議論の際には、英国留学中のコアメンバー広井典子さんの英国人の同僚の意見をもとに以下の名称が提案されていました。
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「定量生物学の会」の英語名称、「Japanese Society for Quantitative Biology」は、コアメンバーらの議論を経て決定されました。議論の際には、コアメンバー広井賀子さんの英国人同僚の意見をもとに以下の名称が提案されていました。
  
 
# Japanese Society of Quantitative Biology
 
# Japanese Society of Quantitative Biology
Line 38: Line 23:
 
# Quantitative Biology Japan
 
# Quantitative Biology Japan
  
<span style="color:red">ここに "for"のもつ意味とかも入れてみてもよいかもしれませんね by koba</span>
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なお、"Society"は「学会」を意味しますが、定量生物学の会は学会ではありません。将来的に学会を目指すかは現時点では未定です。
<span style="color:blue">他の部分との繰り返しにもなるかもしれませんが、学会を指すわけではない、とかもここで書くべきでしょうか(まえだ)</span>
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===コアメンバーってなんですか?===
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2008年の準備会の参加者を中心に、定量生物学の会の立ち上げに賛同した研究者です。会の運営や、年会・キャラバンなどの企画を行っています。
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===世話人ってなんですか?===
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各イベント企画などにおいて、たたき台作成や具体的な事務などを担当しているコアメンバーの一部です。
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===<span style="color:red">New!!</span> 若手の研究者ではありませんが、定量生物学の会の活動に興味があるのですが。===
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会の趣旨に賛同して下さったり、会の活動に興味を持って下されば、年齢や職位に関係なく大歓迎です!ぜひ、積極的に研究会などにご参加いただければ幸いです。
  
 
== イベントについて ==
 
== イベントについて ==
 
=== 「年会」ってなんですか? ===
 
=== 「年会」ってなんですか? ===
 
年会は
 
年会は
:定量的な生命科学研究に携わる・もしくは携わる予定の研究者どうしが集まり、相互に情報を発信して、技術的な問題や今後の研究の方向性などを模索する会をさします。基本的に、定量的な生命研究を外部に発信するというよりは、すでにそのような研究を始めている研究者間で知見を交換することに主眼を置いています。
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:定量的な生命科学研究に携わる・もしくは携わる予定の研究者が集まり、相互に情報を発信して、技術的な問題や今後の研究の方向性などを模索する会をさします。定量的な生命科学研究を外部に発信するというよりは、すでにそういった研究を始めている研究者間で知見を交換することに主眼を置いています。
  
 
=== 「キャラバン」ってなんですか? ===
 
=== 「キャラバン」ってなんですか? ===
 
キャラバンは
 
キャラバンは
: 定量的な生命科学研究の重要性や内容を、必ずしも定量的な研究に携わってはいないが興味は持っている研究者へ、紹介しその意味を発信する会
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: 定量的な生命科学研究の重要性や内容を、必ずしも定量的な研究に携わってはいないが興味は持っている研究者へ紹介・発信する会であり、相互発信・情報交換を重視した年会とは異なる目的を持つイベントです。
であり、外部への発信性を重視した年会とは明確に異なる目的を持つイベントです。
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私たちはこのようなイベントを「キャラバン」と呼んでいます。定量生物学に対するニーズがある研究機関を巡っていく、という機動性の高さを表現しています。
  
このようなイベントを表そうとすると、「自分の所属機関などで開催研究機関の研究者に向けて開催する研究会」というように、とっても長い説明になってしまうため、これらを一言で表すために「''キャラバン''」という名前をつけました。
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=== 準備会ってなんですか? ===
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定量生物学の会準備会は、第一回が2008年2月18日(月)に東京大学生産技術研究所で、第二回が2008年3月28日(金)に理化学研究所発生・再生総合科学研究センター(CDB) で開催された研究会です。
  
名称はコアメンバーからの提案をその後の投票で決定しており、「キャラバン」という名称は遺伝研木村さんからの提案です。このほかにも「BoF (ボフ、Birds of a Feather) 」 by 理研CDB 二階堂さん や「定量生物学の会:○○研(○○大学)研究会」などが候補に挙がっていました。
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生命科学の各領域で生命現象の定量解析がその重要性を高めていることを受けて、自ら手を動かして定量的なアプローチを模索している若手研究者が集った定量生物学の会の前身です。定量的な生命科学の方向性・意義・問題点などをブレインストーミングし、領域横断的な研究の方向性やそのために必要な連携体制を若手主導でボトムアップに構築する方法について議論しました。
<span style="color:blue">杉村さんがBoFのところはいらんのではとおっしゃっていたのと同じく僕も「名称は、、」からはいらないのではと思います。情報が載せられるとはいえども、、、長いですし。(まえだ)</span>
 
  
=== 準備会ってなんですか? ===
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領域横断的な議論が可能になるように、参加者の人数を限ったクローズドミーティングとして開催されました。細胞生物学・発生生物学・生物物理学・1分子生物学・数理生物学・バイオインフォマティクス・バイオイメージング・生命工学など分野を牽引してゆくポテンシャルと熱意を秘めていると思われる若手研究者を分野の偏りが少なくなるように世話人が声をかけ、実現しました。
定量生物学の会準備会は、第一回が平成20年2月18日(月)に東京大学生産技術研究所で、第二回が平成20年3月28日(金)神戸理化学研究所発生・再生総合科学研究センター(CDB) で開催された、クローズド形式の研究会です。
 
  
 定量的なアプローチが各分野で重要性を高めていることを受け、各領域において自ら手を動かして定量的な方向性を模索している若手研究者を集めて、今後の定量的な生命科学の方向性、未来、意義、問題点などをブレインストーミング的に議論し、領域横断的な方向性や連携関係をトップダウン的にではなくボトムアップ的に模索する目的でスタートした、定量生物学の会の前身です。
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==定量生物学について==
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=== 定量生物学における生物物理学の位置づけとは?===
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生物物理学は生命現象を司る物理法則の理解を目的とし、物理学的観点や定量的な手法により生命現象を研究する学問分野です。最近になって、発生生物学などこれまで定量的な解析が難しかった分野においても現象の定量化の必要性が提唱されるようになり、生物物理学でこれまで積み重ねられてきた計測・操作技術は、定量生物学を目指す他分野の研究者にとっても、急速にその重要性を増しています。一方で、特に細胞レベルの現象を扱う生物物理学者からみると、分子細胞生物学が培ってきた遺伝子操作技術などを導入することで、より多角的な解析・制御が可能になります。
  
領域横断的な議論が可能になるように、参加者の人数を限ったクローズドミーティングとして開催されました。発生生物・細胞生物・分子生物・生物物理・1分子生物・数理生物・バイオインフォマティクス・バイオイメージング・生命工学など分野を牽引してゆくポテンシャルと熱意を秘めていると思われる若手研究者に、分野の偏りがなるべく少なくなるように世話人が声をかけ、実現しました。
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このように、定量生物学の会では様々なバックグラウンドの研究者が集い協働することで、生命システムを分野の壁にとらわれずに解析することを目指しています。

Latest revision as of 17:08, 1 April 2009

定量生物学の会について

「定量生物学の会」はどのようにして出来上がったのですか?

2007年11月26日に開催された「細胞を創る」研究会0.0の会議後、世話人の黒澤・杉村・小林が話し合ったのがきっかけです。その後、世話人に前多、舟橋を加えて第一回・第二回の準備会を計画し、それぞれ2008年2月と3月に関東と関西で開催しました。

この準備会の参加者を中心に会のコアメンバーを結成し、その後準備会で最も要望の多かったメーリングリスト(ML)を立ち上げ、推薦形式でのML運営を始めました。

さらに、準備会参加者や準備会に参加できなかった若手研究者からオープンな会への要望が強かったことを受け、ホームページ立ち上げおよびオープンな年会とキャラバン企画へと結びついて現在に至ります。

「定量生物学の会」の名称はどのようにして決まったんですか?

「定量生物学の会」は準備会立ち上げの際に世話人が会の仮称として設定し、その後コアメンバーが議論を重ねて正式に会の名称として決定しました。議論の際には以下の候補が提案されていました。

  1. 定量生物学の会
  2. 定量的生物学の会
  3. 計量生物学の会
  4. 解析生物学の会 (analytic biology)
  5. 硬派生物学の会(hardcore biology)

英語名称 「Japanese Society for Quantitative Biology」はどのようにして決まったんですか?

「定量生物学の会」の英語名称、「Japanese Society for Quantitative Biology」は、コアメンバーらの議論を経て決定されました。議論の際には、コアメンバー広井賀子さんの英国人同僚の意見をもとに以下の名称が提案されていました。

  1. Japanese Society of Quantitative Biology
  2. Japanese Society for Quantitative Biology
  3. Quantitative Biology Japan

なお、"Society"は「学会」を意味しますが、定量生物学の会は学会ではありません。将来的に学会を目指すかは現時点では未定です。

コアメンバーってなんですか?

2008年の準備会の参加者を中心に、定量生物学の会の立ち上げに賛同した研究者です。会の運営や、年会・キャラバンなどの企画を行っています。

世話人ってなんですか?

各イベント企画などにおいて、たたき台作成や具体的な事務などを担当しているコアメンバーの一部です。

New!! 若手の研究者ではありませんが、定量生物学の会の活動に興味があるのですが。

会の趣旨に賛同して下さったり、会の活動に興味を持って下されば、年齢や職位に関係なく大歓迎です!ぜひ、積極的に研究会などにご参加いただければ幸いです。

イベントについて

「年会」ってなんですか?

年会は

定量的な生命科学研究に携わる・もしくは携わる予定の研究者が集まり、相互に情報を発信して、技術的な問題や今後の研究の方向性などを模索する会をさします。定量的な生命科学研究を外部に発信するというよりは、すでにそういった研究を始めている研究者間で知見を交換することに主眼を置いています。

「キャラバン」ってなんですか?

キャラバンは

定量的な生命科学研究の重要性や内容を、必ずしも定量的な研究に携わってはいないが興味は持っている研究者へ紹介・発信する会であり、相互発信・情報交換を重視した年会とは異なる目的を持つイベントです。

私たちはこのようなイベントを「キャラバン」と呼んでいます。定量生物学に対するニーズがある研究機関を巡っていく、という機動性の高さを表現しています。

準備会ってなんですか?

定量生物学の会準備会は、第一回が2008年2月18日(月)に東京大学生産技術研究所で、第二回が2008年3月28日(金)に理化学研究所発生・再生総合科学研究センター(CDB) で開催された研究会です。

生命科学の各領域で生命現象の定量解析がその重要性を高めていることを受けて、自ら手を動かして定量的なアプローチを模索している若手研究者が集った定量生物学の会の前身です。定量的な生命科学の方向性・意義・問題点などをブレインストーミングし、領域横断的な研究の方向性やそのために必要な連携体制を若手主導でボトムアップに構築する方法について議論しました。

領域横断的な議論が可能になるように、参加者の人数を限ったクローズドミーティングとして開催されました。細胞生物学・発生生物学・生物物理学・1分子生物学・数理生物学・バイオインフォマティクス・バイオイメージング・生命工学など分野を牽引してゆくポテンシャルと熱意を秘めていると思われる若手研究者を分野の偏りが少なくなるように世話人が声をかけ、実現しました。

定量生物学について

定量生物学における生物物理学の位置づけとは?

生物物理学は生命現象を司る物理法則の理解を目的とし、物理学的観点や定量的な手法により生命現象を研究する学問分野です。最近になって、発生生物学などこれまで定量的な解析が難しかった分野においても現象の定量化の必要性が提唱されるようになり、生物物理学でこれまで積み重ねられてきた計測・操作技術は、定量生物学を目指す他分野の研究者にとっても、急速にその重要性を増しています。一方で、特に細胞レベルの現象を扱う生物物理学者からみると、分子細胞生物学が培ってきた遺伝子操作技術などを導入することで、より多角的な解析・制御が可能になります。

このように、定量生物学の会では様々なバックグラウンドの研究者が集い協働することで、生命システムを分野の壁にとらわれずに解析することを目指しています。