FAQ

From Japanese society for quantitative biology

定量生物学の会について

「定量生物学の会」はどのようにして出来上がったのですか?

2007年11月26日に開催された「細胞を創る」研究会0.0の会議後、世話人の黒澤・杉村・小林が話し合ったのがきっかけです。その後、世話人に前多、舟橋を加えて第一回・第二回の準備会を計画し、それぞれ2008年2月と3月に関東と関西で開催しました。

この準備会の参加者を中心に会のコアメンバーを結成し、その後準備会で最も要望の多かったメーリングリスト(ML)を立ち上げ、推薦形式でのML運営を始めました。

また、準備会計画段階で参加できなかった何人かの若手研究者からオープンな会の要望が強かったことや、準備会参加者の要望などを受け、会のホームページ立ち上げおよびオープンな年会、キャラバン企画へと結びついて現在に至ります。

「定量生物学の会」の名称はどのようにして決まったんですか?

「定量生物学の会」は準備会立ち上げの際に世話人が会の仮称として設定し、その後コアメンバーが議論を重ねて正式に会の名称として決定しました。議論の際には以下の候補が提案されていました。

  1. 定量生物学の会
  2. 定量的生物学の会
  3. 計量生物学の会
  4. 解析生物学の会 (analytic biology)
  5. 硬派生物学の会(hardcore biology)

英語名称 「Japanese Society for Quantitative Biology」はどのようにして決まったんですか?

「定量生物学の会」の英語名称、「Japanese Society for Quantitative Biology」は、コアメンバーらの議論を経て決定されました。議論の際には、コアメンバー広井賀子さんの英国人同僚の意見をもとに以下の名称が提案されていました。

  1. Japanese Society of Quantitative Biology
  2. Japanese Society for Quantitative Biology
  3. Quantitative Biology Japan

なお、"Society"は「学会」を意味しますが、定量生物学の会は学会ではありません。将来的に学会を目指すかは未定です。

コアメンバーってなんですか?

2008年の準備会の参加者を中心に、定量生物学の会の立ち上げに賛同した研究者です。会の運営や、年会・キャラバンなどの企画を行っています。

世話人ってなんですか?

各イベント企画などにおいて、たたき台作成や具体的な事務などを担当しているコアメンバーの一部です。

イベントについて

「年会」ってなんですか?

年会は

定量的な生命科学研究に携わる・もしくは携わる予定の研究者が集まり、相互に情報を発信して、技術的な問題や今後の研究の方向性などを模索する会をさします。定量的な生命研究を外部に発信するというよりは、すでにそのような研究を始めている研究者間で知見を交換することに主眼を置いています。

「キャラバン」ってなんですか?

キャラバンは

定量的な生命科学研究の重要性や内容を、必ずしも定量的な研究に携わってはいないが興味は持っている研究者へ紹介・発信する会であり、相互発信・情報交換を重視した年会とは異なる目的を持つイベントです。

このようなイベントを端的に表す名称として「キャラバン」が遺伝研木村暁さんから提案され、他候補に比べて、コアメンバーの支持が高かったので採用されました。

準備会ってなんですか?

定量生物学の会準備会は、第一回が2008年2月18日(月)に東京大学生産技術研究所で、第二回が2008年3月28日(金)神戸理化学研究所発生・再生総合科学研究センター(CDB) で開催された研究会です。

定量的なアプローチが生命科学各分野で重要性を高めていることを受け、自ら手を動かして定量的な方向性を模索している若手研究者が集った定量生物学の会の前身です。定量的な生命科学の方向性・意義・問題点などをブレインストーミングし、領域横断的な研究の方向性やそのために必要な連携体制を若手主導で構築する方法について議論しました。トップダウン的にではなくボトムアップ的に模索する方法などについて議論しました。ボトムアップを使わずに書いてみました。代案:若手主導でボトムアップに (杉村)トップダウン、ボトムアップは多くの人に理解可能な言葉でしょうか。この文章だと具体的に何をさすのかイメージしがたいです。何がトップ?政府?大御所PI?生命現象?

領域横断的な議論が可能になるように、参加者の人数を限ったクローズドミーティングとして開催されました。発生生物学・細胞生物学・分子生物学・生物物理学・1分子生物学・数理生物学・バイオインフォマティクス・バイオイメージング・生命工学など分野を牽引してゆくポテンシャルと熱意を秘めていると思われる若手研究者を偏りが少なくなるように世話人が声をかけ、実現しました。

定量生物学について

システムバイオロジーとの違いはなんですか?

システムバイオロジーは「生命をシステムとして理解する」ということを目標としており、ある意味←どういう意味???生命科学と同義です←???その意味で、システムバイオロジーは定量的な研究も含みますが、日本におけるその活動は必然に迫られて研究が始まったというよりはトップダウン的に研究プログラムが推進されたいう経緯があります。

他方で、定量生物学の会は必然性に駆られて定量的な研究を始めた若手研究者が集まりボトムアップに進めています。この研究自体がトップダン的に進められたのか、ボトムアップ的に進められているのか、という点が最大の違いであると考えられます。JSTみたいなところの主導か否かという点を除いてやっていることは同じだという理解でよいのでしょうか?前多くんが最初に書いてくれたver.の方が、私が個人的に答えているときの内容に近く、同意しやすいです。今のver.は自分では絶対考えつかないもので新鮮にかんじます。どちらが好きかはsystem bio.との距離に依存?(杉村)

生物物理学との違いはなんですか? 定量生物学における生物物理学の位置づけとは?、に変えるのはどうでしょう(杉村)

生物物理学は生命現象を司る物理法則の理解を目的とし、物理学的観点や定量的な手法により生命現象を研究する学問分野です。最近になって、発生生物学などこれまで定量的な解析が難しかった分野においても現象の定量化の必要性が提唱されるようになり、生物物理学でこれまで積み重ねられてきた計測・操作技術は、定量生物学を目指す他分野の研究者にとっても、急速にその重要性を増しています。

一方で、特に細胞レベルの現象を扱う生物物理学者からみると、分子細胞生物学が培ってきた遺伝子操作技術などを導入することで、より多角的な解析・制御が可能になります。

このように、定量生物学の会では様々なバックグラウンドの研究者が集い協働することで、生命システムを分野の壁にとらわれずに解析することを目指しています。

違いを強調するより、生物物理研究者に会に参加する意義をかんじとってもらえるのが重要では?(杉村)一見、定量生物学そのもののように思えますが、これまで主要な対象としてきた現象は生命現象全体ではなく生体分子でした←神経や細胞もこれまで盛んに研究されてきています。

近年、生体分子で培われた技術を応用し細胞レベルの研究を行う流れが生物物理の中で出てきたため、これまで細胞などの研究を行っていた細胞生物学者らとの情報交換や分子生物学的な手法が必要になってきています←意図は伝わりますがわかりにくいです。改定案を考えます。。そのため、定量生物学の会は生物物理系の研究者がメンバーにいます。

他方で、定量的な生命科学は生物物理学に限らず他の分野の若手研究者からも注目が注がれています。定量生物学の会は様々なバックグラウンドの研究者が集い、協働できるような会を目指しています。