2019 caravan session1

From Japanese society for quantitative biology

セッション1 11/6午後

13:30-15:30
Chair: TBA

13:30-14:00 「細胞サイズ特異的な生体高分子溶液の相転移現象の解明から生命現象の物理的理解へ」

  • 柳澤 実穂(東京大・総合文化研究科):
  • 要旨:
  • 参考文献
    • 1.

14:00-14:30 「細胞間の方向依存的な収縮力による上皮細胞の集団移動 」

  • 佐藤 勝彦(北大・電子研)
  • 要旨:
  • 参考文献

14:30-15:00 「Transient state (TRAST) monitoringを用いた生細胞内RNAフォールドの解析 」

  • 北村  朗(北大・先端生命科学研究院 )
  • 要旨:
  • 参考文献

15:00-15:30 「(原理的には)100%定量解析を可能にする人工細胞研究」

  • 車  兪澈(海洋研究開発機構)
  • 要旨:人工細胞研究は分子と遺伝子を組み合わせて生きた細胞の構築を目指す研究である。生命 システムが発現するための最小限の分子種やゲノムをボトムアップ的に特定することがで きることから、物質と生命現象の境界線をまたぐ研究として非常に興味深い。また初期地球 環境中で誕生したと考えられる初期生命の様相と相似形であると考えられており、生命の 起源研究でも大いに注目されている。現在までに、細胞サイズの膜小胞(GUV)内部でタン パク質合成や、リン脂質合成1、ダーウィニアン進化、エネルギー生産2 など細胞の持つ主要 な機能が再現されている3,4。 この人工細胞系は完全な再構築系であるため、原理的には定量化が可能である。特に最近 Berhanu らが発表した、「光依存的にエネルギーを生産しタンパク質合成を行う人工細胞」 では、ATP 合成からタンパク質合成までの生化学的反応を分子から再現しており、その中 では詳細な定量解析をも可能にしている。生きた細胞を使用した系ではどうしても定量的 にアプローチできない点も、人工細胞系を使用することでその素過程を細胞と同じ時空間 スケールの中で再現し、詳細に解析できるという一例を紹介したい。
  • 参考文献
    • Y. Kuruma, P. Stano, T. Ueda, *PL. Luigi, BBA-Biomem. 1788: 567-74 (2009)
    • S. Berhanu, T. Ueda and Y. Kuruma: Nat. Communs. 10, 1325 (2019).
    • Y. Kuruma, T. Ueda, Nature Protocols 10:1328–44 (2015)
    • H. Matsubayashi, Y. Kuruma, T. Ueda, Angew. Chem. 53:7535-8 (2014)
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