From Japanese society for quantitative biology

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第三回年会 チュートリアル

理論家が考えていること

  • 講演者: 郡宏 · 伊藤 浩史(お茶大)

生物の実験家のみなさんは、理論家と話がかみ合わないと思ったことはありませんか? それは理論研究者が抽象的な言葉をあれこれ使っているからかもしれませんが、もっと根本的な部分での研究思想が違うからなのでは、という気もします。しかしその根本的な部分は理論研究者の間で暗黙的に共有されているだけで、なかなか実験生物学者に知らされることはないようです。結局、現状では理論研究者が生物現象をどのように"理論的に解析しているのか”を実験生物学者は各々漠然と想像するしかありません。 このチュートリアル講演では理論家は生物現象を何故モデル化するのか、モデル化するとどういう事が嬉しいのかを明快に述べる事を目指します。なるべく具体的にお話しするために、わかりやすい例として生物学者なら一度は学んだことがあるはずのミカエリス・メンテン式を例として取り上げ、理論研究の実際の過程を眺めてみる予定です。特に"縮約"という観点から、立てたモデルをその後どのように解析していくのかに関して述べる予定です。 理論的研究手法は、ひとつのツールです。実験生物学者にとって新しいツールが手に入ることは、そのまま研究の自由度が広がることを意味するはずです。実験家であっても理論的な視点を持っているというのは、顕微鏡を購入するのとは違って明日からすぐ役に立つという事はないですが、長期的に見て、研究の自由度や見通しのよさを与えてくれると考えています。実験家が理論研究手法を身につける必要は必ずしもないかもしれません。しかし理論家と実験家が楽しく会話ができれば、双方学ぶことは多いことでしょう。このチュートリアルは、理論家という異星人を少しでも理解するのに助けになるように、理論家の考え方をお伝えできればと思います。


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