From Japanese society for quantitative biology

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第三回年会 チュートリアル

理論生物学基礎2:生命現象への情報理論的アプローチと基礎

  • 講演者: 小林徹也

定量的な測定方法の革新などを背景に、ここ10年ほどで数理モデルをミクロな生命現象の理解に応用・活用する研究が広く根づいてきたと言えるだろう。 特に、ポジティブフィードバックが作り出す多安定状態と分化、ネガティブフィードバックと振動現象、チューリングモデルと空間パターン、結合振動子と同期、などの非線形力学に基づく数理的概念は、生物学者にも広く知れ渡っている。

しかしこれらの概念は今後の定量的な生命科学で活用される数理概念として十分であろうか?もし、研究の目的が細胞などに見られる動的な振る舞いのメカニズムを調べるのであればこれらの数理的概念はとても有用である。例えば振動が見られれば負のフィードバックをまず探せばよい。しかし、細胞に見られる動的な振る舞いの機能を調べるにはこれらは不十分である。 特に、どうやって細胞は分化の方向を決めているのか?細胞はどんなシグナルを情報だと思って応答しているのか?細胞はどうやって、そしてどんな情報をお互いに交換しているのか、など細胞の情報処理などに関わる問題には情報論的な数理理論が不可欠になる。 また情報というものは定量的なデータなどがあって初めて定義できる概念でもあるので、今後情報に視点を当てた研究が定量的な生命科学研究において現れることも強く予想される。

本チュートリアルでは、主に生物学者を対象に、定量的な生命科学研究において有用となる情報処理の理論の基礎を解説する。


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